2007年01月
サクセス失敗  (2007.01.31)

カカクコムでは最安値の常連だったPC-Successが潰れてしまいました。去年の秋口からHDDとかメモリの価格がTWO-TOPやクレバリーと比べて微妙に高いので(これらのパーツは現金決済にして仕入れ値を下げないと価格競争力が保てないくらい厳しい商材)何だかおかしいなあと思っていたら、今日の午後に取り付け騒ぎが起きてあえなく撃沈となったようです。
一部の筋では通販部門の評判が無茶苦茶悪かったサクセスですが、こういう結末はやはり後味が悪いです。


DVDにしてしまったよ  (2007.01.28)

『無伴奏「シャコンヌ」』という映画がある。どういう映画かは後日書きたい。
DVD化は版権やら色々な大人の都合で難しいらしいという話をこの前聞いた。

幸い、私の手元にはこの映画のビデオがある。以前Amazon.co.jpにて1万円少々で購入したレンタル落ちの品だ。
テープを傷めるのが嫌で今まで見てこなかったのだが、今日PCのメンテついでに昔のマシンからキャプチャカードを引っ張ってきたので、エンコードしてみた。

バッハの無伴奏は、ヴァイオリンを弾く人間にとっては間違いなく絶対に到達しなければいけない。
他者を廃絶しても、コミュニケーションの一切を否定しても到達しなければいけない。

いや違う、そのような沈黙の旋律の中でのみ交わされる意志の営みがある。一切をかなぐり捨てた者のみに許されれる、あの静寂に満ちた清澄な信念の王国が。


『茶色の朝』訳了  (2007.01.21)

フランク・パブロフ『茶色の朝』訳了。興味のある方はこちらからご覧下さいませ。PDFです。この翻訳の配布については翻訳者左大臣に特に連絡は不要です。原作者のパブロフ氏も印税権を放棄しているので、問題はないと思いたいです。訳がグチャグチャだから著作者人格権の侵害だとかいわれたら困っちゃいますが。

で、簡単な説明です。
『茶色の朝』の具体的な背景や問題については、青木書店から出版されている邦訳(藤本氏訳)に高橋哲哉氏が寄せている「メッセージ」が非常に詳しいのでそちらを参照していただくとして、ここでは私の知識で補える内容のみに言及させてもらいます。

この話で象徴的に用いられている「茶色」は周知の通り、ナチス(ドイツ国家社会主義労働者党)の初期の制服の色であることから、現在の欧州では茶色といえばファシスト、極右を指すものとして使われています。

ではこれは単なる過去の話の寓話化かというと、そんなことは当然ありません。

フランスには「フランス国民戦線」という極右政党があります。党首はジャン=マリー・ルペン(Jean-Marie Le Pen)といい、フランス語で"lepenisme"と言えば歴史修正主義、"lepeniste"と言えば歴史修正主義者あるいは極右の意味にもなります。ちなみにこの爺さんは「アウシュヴィッツや広島は歴史の些末事に過ぎない」と言ってます。そしてフランス国民戦線の副党首はゴルニッシュという、リヨン第4大学の日本語学科の教授です。また、アラン・ドロンやブリジット・バルドーと彼女の愛人は熱心な国民戦線の党員でもあります。「音楽とはモーツァルトやベートーヴェンのような物をいうのだ」とバルドーはヴィーンでバカ丸出しの発言をしていますが、その裏には当然マーラーやコルンゴルト、あるいはシェーンベルクに代表されるヴィーン楽派に対する反ユダヤ主義があることはいうまでもありません。

この政党は泡沫政党ではありません。高齢者が多く住む南仏を中心にして国民戦線の支持層は結構多く、オランジュ市などでは一時期国民戦線の人間が市長だったほどです。

パブロフの『茶色の朝』はこうした極右の台頭を前にして書かれました。パブロフ氏はグルノーブル在住の精神科医ですが、『茶色の朝』に関しては印税を放棄し、書店では1ユーロで販売されていました。


そして2002年。フランス大統領選では決選投票にルペンが勝ち残るという大番狂わせが起きました。社会党党首だったジョスパンはショックの余りそのまま政界から引退してしまうのですが、その直後のメーデーのデモは反ルペン一色に染まりました。パリは周辺人口も合わせておよそ550万人程度の規模ですが、その時のデモにはおよそ70万人が集まったといわれています。その時の様子はこちらに過去にまとめてありますのでそちらをご覧頂くとして、『茶色の朝』はこのようなルペンの台頭に対する強烈な危機感のアピールとなりました。大学でも自治会や人権NGOの人たちが『茶色の朝』のコピーを配ったり学内に張り出ししていたのを記憶しています。

結果、決選投票ではルペンはものの見事に惨敗したのですが、今度の大統領選挙にも出馬を表明しているようです。

さて、これを読んだとき、私は何をどう考えればいいのでしょうか。


茶色の朝に  (2007.01.10)

同友会代表幹事:「日本版制度」、次期国会で法案成立を(毎日新聞)

『茶色の朝』という薄い小冊子にまとめられた童話がある。童話というべきではないかもしれないが。
どういう話であるかについてはググッて調べてもらうとして、フランス語原典はこちらにあるのでプリントアウトなりして読んでください。気が向いたら翻訳して当サイトでも載せます。

まあこんな感じなのです。

―― 分かるだろう、彼が茶色の犬であると見なすことはできなかったんだよ。
―― まあね。だけどラブラドル犬は茶色(であるべき)だというのはあんまりな話だ。病気でも持っていたのかい?
―― そういう問題じゃないんだ。私の犬は茶色じゃなかった。それで十分だ。
―― 何てこった。今度の話は猫が始末された時と同じじゃないか。
―― ああ、同じだ。
猫の時は、私も当事者だった。ひと月前、白地に黒のぶちで生まれたという悪しき運命を持ってしまっていた家猫のうちの一匹を私も手放さなければなかったからだ。猫が増えすぎてしまっているというのはその通りだったし、国民国家の科学者達が言うところによれば、茶色の種を保存するのが次善の策だというのもその通りだったのだ。
まあそういうことだ。卑劣だね。美しすぎて涙も出ない国であるよ。


うめぇ  (2007.01.07)

昨日は、新宿高島屋に行ってきました。といっても目当ては東急ハンズでのぬいぐるみクリーナーの買い出しだったのですが。

現地に着いたのが昼時だったので、昼食は京都岡崎美先にてとりました。ちょっと奮発して、「蕨」なるコースを頼んでみました。

おいしいおいしいおいしいですよ奥さん。いずれも素材の味と歯ごたえを損なわない程度の薄味仕立てになっていました。雑煮は京風の白味噌仕立てで、関西に親族のいないワタシとしては初体験の味。その他、水菜や蕗の薹の天麩羅等々、甘味すら感じられる上質な野菜料理で結構満足しました。ご飯はやや軟らかい焚き上げでしたが、粒がそれなりに揃っていて甘味も風味もあり合格点。作り置きとはいえ、ここまでのものが食べられれば十分対価としての満足は得られたと言えるかと思います。

たまにはこういうちょっとした贅沢はいいな、と最近退嬰的になりつつあるワタシは思ったりもしました。静かな眺望をつまみにしつつ、まともな食事を気楽なお喋りをしながらゆっくりとるというのは、何かと気ぜわしい昨今では実に心が安らぐものです。あとは盛りつけとか色々勉強にもなります。京野菜を手に入れて云々というのは中々難しいですが、自分で料理をして人様に供する時を考えると成程なと思わされる点が色々あります。

で、そのあとはウインドーショッピングをしつつ東急ハンズにてクリーナーの調達。途中の階で見かけたワインセラー欲しいなあ。誰か下さい。

最後は少し疲れたので2階のSADEUにて休憩。抹茶を飲んだらトイレが近くなって困ったですよ。ううむ、脂っ気のない和菓子で和むというのはやはり歳かねえ……

それにしても新宿は人が多いです。特に地下の食料品売り場の歩きにくいことと言ったら。私がデブなのがいけないといえばそれまでなのですが。


とりあえずの移動完了  (2007.01.06)

ここ数ヶ月、Mixiに掲載していたレビュー類をTunnel-company内へ移動する作業を進めていました。
早い話がMovable Typeでのブログ構築の練習も兼ねての作業だったわけですが、独自拡張タグが多すぎて混乱の極みで半泣き状態でありました。MTはcgiベースのWebツールでもあるんで、Apacheとかインストールしていない小生のPCではローカルでの練習ができないのです。しかもMTのコントロールパネルは使いにくいことこの上ないし。こんなのを使ってブログをバリバリ書いている人は根性ありますなあ……

で、色々不都合もまだ存在しているのですが、とりあえずコンテンツの移動は一通り完了したので公開することにします。URLはhttp://www.tunnel-company.com/mt/となっております。もうすぐ当サイトのトップページも改訂します。


あけおめー  (2007.01.01)

あけめしておめでとうございます。(ネタ元不明)

本年も宜しくお願い申し上げます。
こちら(PDF,576KB)に今年向けに使用しました年賀状を載せました。

酒の飲み過ぎのせいか、具合が悪いです。あぅ……


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