★Fはファッショのエ〜フ、Nはナチスのエヌ〜♪


行進開始と同時にシュプレヒコールが上がる。「我らはみな移民の子なり!第一、第二、第三世代の!」とか「F comme Fasciste, N comme Nazi, à bas, à bas, le Front National!」(「FはファシストのF、NはナチスのN、ぶっ倒せ、ぶっ倒せ、国民戦線を!」)とかの叫びが頻々と上がる。
右に写っているのは先に書いた極左のCNT。時折インターナショナルをみんなで歌っていた。それに合わせて歌える人が結構いるのは素晴らしいな、タワリシチ。でもみんなどこで習ったんだ? インターナショナルの日本語版(訳は片山潜!)を以前探したことがあったけど、かなり苦労した覚えがあるというのに。ちなみに「タワリシチ」はフランス語ではCamarade(カマラード)と言う。覚えておくと便利……かも……。


金管隊の皆さん。反ファシズム闘争ネットワークからの参加。これがデモ隊の中程でシュプレヒコールの音頭をとっていた。皆さんなかなかお上手。人がぎっしりでかなり狭い空間だというのに、スライド式のトロンボーンを起用に吹いていた。すげー。もちろんトランペットとかユーフォニウムの人も何人かいた。一曲終わるごとに周りの人々は拍手と歓声。


で、こちらはCGT。参加者にはカメラとかビデオカメラを持ってきている人が結構多かった。記念写真よろしくみんなパチパチと撮っているのが微笑ましい。ちなみに私のデジカメはスティック式なのでいろんな人に「こりゃ何だ?」と訊かれた。「デジカメだよ」と答えるとみんな一様に驚く。これはデモだろうが普段の生活時だろうが余り変わらない。


信号機が据え付けられている台座に登って、デモの風景をちょっと上から撮ってみた。それにしても人が多い。
なお、デモが行われている通りといえども当然住んでいる人は結構いるわけで、多くの人がベランダに出てデモを見ている。中にはリベラシオン紙表紙を掲げて手を振る人もいる。もちろんこちら側も歓声で応え、手を振る。
相変わらずシュプレヒコールは続く。


通り雨もやみ、晴れ間が再び覗く。デモ行進もボーマルシェ通りにさしかかり、バスティーユ広場が近づいてくる。そして先に小さく見える塔は、そう、バスティーユ広場のものだ。この段階で4時半。かなり進みが遅いのはデモのならいだから仕方ないのだが。
この辺りに来ると、結構マスコミのカメラマンも多くなってくる。人の流れがある程度安定してくるし、隊列の俯瞰を撮影するのにも都合がいいからだろう。テレビ局もハンディカムなどのハンディビデオカメラでインタビューなどを行っているのをちらほらと見かける。私が確認した限りではTF1France 3がいた。


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